正社員を目指している契約社員へ社員登用より転職を勧める理由

現時点で契約社員として働いている人が正社員を目指そうと思った時、大きく分けて2つの方法があるかと思います。1つは勤めている会社に制度があれば、社員登用を狙うこと。そしてもう1つは正社員として転職をするということですね。
僕は前者の社員登用制度で正社員となりましたが、約3年もかかってしまいました。今の職場が好きなので後悔はしていませんが、正社員になるということにこだわるのであれば、3年もかかったのは大きな機会損失だったなと思います。
今の職場にもたくさんの「正社員を目指している契約社員」がいるのですが、僕がアドバイスをするとしたら、正社員を目指して転職活動をする方がいいということです。この2つの方法について、僕の経験からメリットとデメリットについて書いてみたいと思います。
社員登用のメリット
まず、社員登用のメリットですが、僕は2つあると思っています。
1.会社の体質が見える
社員登用を狙うということは、実際にその会社で働いているということですよね。その会社で昇進をする人はどういう人なのか。どんな仕事があり、将来性はどうなのかなど、実際に働いているからこそ分かる会社の体質を知ることができるというのはとても大きいメリットだと思います。
求人情報を見ていて、いい会社だなと思っても、実際の内情は全く違っているということはよくあることですよね。僕も今の会社は体質や雰囲気が気に入っていたので、社員登用を目指すことができました。
2.人間関係をやり直す必要がない
転職をすると、会社内での人間関係をやり直す必要があります。新しい仕事を覚えつつ、新しい人間関係も構築するというのは非常にストレスになるんですよね。僕も新しい職場に異動となりましたが、部署は違えど社内に僕のことを知っている人がいるというのはとても大きな安心感となります。
社員登用は雇用形態が変わった後、人間関係をやり直す必要がないので、その点は気楽です。
社員登用のデメリット
僕が感じているメリットは上記の2つですが、冷静になって考えてみると、デメリットもかなりありました。デメリットに関しては、大きく3つですね。
1.基準が曖昧になっている場合が多い
まず、社員登用に関する評価基準が曖昧な場合が多いですよね。上司の考え方にも大きく左右されてくるところです。社員として何を期待されているのかということを考えないと、ただ使い勝手のいい契約社員として扱われてしまいます。
社員登用試験というような形で筆記試験があるところもありますが、やはり上司から推薦されることが条件という会社もあるので、その基準をどうやって満たすかが難しいところです。
2.運や景気に左右される
社員登用というのは、会社にとっては人件費が増えることにつながります。そのため、景気の変動というのはとても影響がありました。僕が挑戦した3年の間にも、登用者の人数が前年の半分になった年もあり、本当に毎日不安でしたね。
他にも最初に配属された部署が会社にとって利益を上げている部署なのかどうかや、上司の発言力の強さなど、自分でどうにかできない要素も多く、運というのが大きいですよね。
3.チャンスが年1回ということ
社員登用というのは基本的に年1回という会社が多いかと思います。社員登用に落ちてから過ごす1年というのは、本当に辛く、何度も転職を考えましたね。1年というのは実際に過ごしてみるとあっという間に感じますが、観念として1年を思い描くと、その長さに愕然としましたね。
ボーナスの額も契約社員と正社員では大きく違ってくるので、1年間のモチベーションを維持することはとても大変でした。
転職活動の方が確実かもしれない
社員登用のメリットとデメリットを比べた場合、どう考えてもデメリットの方が大きいと思います。僕は上司から可愛がってもらい、正社員になることができましたが、今考えても本当に奇跡的だったなと思います。
もし僕がまた契約社員から正社員を目指すとなった場合、次は間違いなく正社員として転職活動を選ぶと思います。もちろん正社員としての採用面接というのも評価は曖昧ですし、相性というか縁があるかどうかというような話になってきます。
ですが、チャンスが社員登用よりも多くあるというところがとにかく大きいんじゃないかと。
まとめ
新しい職場に来て、かつての僕のように正社員を目指して苦しんでいる契約社員を見ました。そんな人のために、僕なりの経験談やアドバイスをこうして、ネットの片隅に残して置こうと思います。
もし社員登用を目指すなら、何よりもまずは上司との関係を良くすることに注力した方がいいですね。上司が評価をしてくれなければ、その先はかなり厳しいものになると思うので。
それでは、また。